2015年3月22日日曜日

ちいさな芸術論❶「詩人フレデリック」

 『スイミー』『あおくんときいろちゃん』で著名なレオ・レオニ氏。彼は1910年オラ
ンダに生まれ、アメリカとイタリアで生涯を送り、約30点の絵本作品をのこしました。

 水彩絵具や切り貼り絵による、素朴でまろやかな手仕事の絵肌がたいへん心地
よく、いつみても目に飽きが来ません。パウル・クレー(1879~1940、スイスの画家.宮城
県美術館にコレクションあり)からの多大な影響を感じさせます。

  私が読んだ10作を通して感じるのは「存在を問う魂の旅」と呼べる、実に真摯な
テーマです。それをお子さんたちにも通じる、簡潔な文としなやかなストーリーで
表現しています。おとなの方も、お子さんたちも、図書館等を活用して、ぜひ一度
ふれてみて下さい。
 

 上記2点とともに、全世界的に親しまれているのが、彼の第2作『フレデリック』
(1969年初出。日本版は1983年・好学社刊、谷川俊太郎・訳)。
 私にとって、アトリエを続ける上で、大切な道しるべであり、支えのひとつです。


 
 主人公・フレデリックは「詩人」なのですが、レオ二氏は広く《真の芸術家》の
象徴として描いています。この本は、人間存在にとっての「芸術の役割、価値」
を、或る究極的な状況のもとで、さりげなく描いています。
 それは、エゴを越えて、この世界のなかの輝きと美に気づかせ、生きる勇気
づけを与えてくれることです。


                     ✤


 2011年の大震災では、本アトリエ内も約ひと月休講を余儀なくされる、大きな被
災をこうむりました。ラジオでは直後から、人々を励まし、癒す音楽の価値が謳わ
れていました。 
 私自身もアトリエの再興に向けての日々、絵を描く欲求は失せていました。また、
震災を機に、外部での講座も2本失いました。 非常事態の下では、美術は必要
とはされないもの、贅沢品という風潮が暗に感じられていました・・・。
 私は日々アトリエの片づけ、補修をおこないながら、世の中にとっての美術の意
味を考えていました。フレデリックのようにはいかない―。

 ・・その年、震災の日から約1週間後に予定されていた私の花と静物の個展が、
半年後の9月に延期開催されました。その半年間、私自身は生きている喜び、絵
を描く歓びを痛感しながら、新作10点を加えました。


                     ✤

 
 芸術の体験はふたつあります。自分が他者の作品を鑑賞する、味わうという
受容の体験。そして、自らが制作する表現の体験。おそらく後者が根本的なも
のでありましょう。

 その後この数年間に、被災者はじめ現代人にとっての、芸術の「治療的な意
義」を叫ぶ声がますます高まっていると感じます。

 舞踊等の身体表現、映画や芝居、美術、詩や文学・・・。自分が強く魅かれ
る芸術に、自らが参加しはじめたひとは、フレデリックから勇気づけを受け取
るでしょう。
 
 





2015年3月21日土曜日

想像力✤私見❶「まねぶ」

 人間は生涯「学ぶ」存在です― 生活習慣から知識体系、身体技能まで。

 「まなぶ」の古語は「まねぶ」。その音韻から察するように「まねる」が根っこ。
つまり、師の所作や伝えるところを「まねる」ことから、やがて自分のものにすることが
「まなぶ」。

 子どもたちは100%まねぶ存在です。大人と違い、無意識に次々とまなび、吸収して
いきます。(よいことも、よくないことも。親は「自分の鏡」として、ハッとさせられる経験
があります・・。)


                       ✤


 こども教室では数年前から、毎月配布する「活動のよてい表」に繰り返し載せている
フレーズがあります。 

   賢いひとは慌てない、 よく聞く、よく見る、 そして よく思い描く(イメージする)

 ひとが何かを能動的に学ぶときに、意識しなくても行われているプロセスです。小学生
時代にぜひとも身につけていただきたい「生きる姿勢」です。

 ただし、ここで言い添えたいことがあります。―フレーズの末尾の「よく思い描く」は
けっして《静止画》的なものではなく、《その内容の一連の流れとして》イメージすること
です。
 
 
 ですから、冒頭の「まねぶ」に結び付けて、ここでは次のように言い換えることができ
ます。
  
   賢いひとは慌てない、よく聞く、よく見る、そして よく「なぞる」





2015年3月20日金曜日

「受験実技教室」のご紹介

入学後も見すえたカリキュラムと個人密着指導で、 
 美術系大学・高校美術科の「入試実技」のご準備を、
  基礎から傾向と対策まで、ご指導いたします。
 
 

★OB・OGの合格校(過去の指導実績)
o 東北芸術工科大 芸術学部美術科 洋画 
o 東北芸術工科大 芸術学部美術科 工芸 
o 東北芸術工科大 デザイン工学部 プロダクトデザイン科 
o 東北芸術工科大 デザイン工学部 情報デザイン科 グラフィックデザイン 
o 宮城教育大 教育学部 美術科 
o 東北生活文化大 生活美術科 
 
o 武蔵野美術大 芸術学部 油画科
o 武蔵野美術大 芸術学部 建築学科
o 筑波大 芸術専門学群 デザイン専攻
o 神戸芸術工科大 デザイン工学部 プロダクトデザイン科
o 多摩美術大学 演劇舞踊デザイン学科
o 京都造形大学 情報デザイン学科 イラストレーション・コース
 
o 宮城野高等学校 美術科 
o 東北生活文化大高校 美術コース

 
 
― 受験チャンスをフルに活用して、より合格に近づくために、
 「一般入試枠」以前の「推薦入試枠」「AO入試枠」での受験を
  出来る限り推奨し、それに向けてのお手伝いから大切にしています―

 
 
 

【開講日と時間】
 (月)(木) PM5:00~8:00  (水)・(金) PM6:20~9:20 
  (土) AM11:00~PM2:00
   および (水) (金) PM1:30~4:30 (学校が夏季休業中はこちらも活用可。)
  1回:約3時間の開講 (2時間超の活動 プラス 30分以内の休憩および小講義)
 
· 祝祭日は基本的に休講.ただし、必要に応じてはご相談の上《休日特別開講》も行い
 ます。その際は1回につき¥1,000の「特別開講料」を頂きます(当日徴収)。 
· 受講日はご都合に合わせ、週ごとに移動可能 
· 指定受講日に欠席の際は、別の開講日に「繰り越し受講」可能 
具体的な受講の回数と曜日は、志望大学、時期、ご本人の学年・実力に応じて、
 月ごとにご相談しながら設定していきます。 
 
【諸費用】
 
お月謝 :
 ★「月4回受講コース(入門時の週1回ペース)  ¥12,000」
 5回目以降7回目まで、追加受講時は1回につき¥2,900プラス
 
 ★「月8回受講コース(高2からの標準・週2回ペース)  ¥23,000 」
 9回目以降11回目まで、追加受講時は1回につき¥2,750プラス
 
 ★「月12回受講コース(高3時実践・週3回ペース) ¥32,400」
 13回目以降、追加受講時は1回につき¥2,600プラス
 
 お月謝は毎月中旬に翌月分を納入願います。
  ただし「追加受講」分は翌月のお月謝とともに徴収いたします。
 
入会金 : ¥5,000 
暖房協力費(11月~3月) : ¥1,000 
  ※ 画材は、基本的にはご本人で調達して頂きます。
 

 
 

 

「一般美術教室」のご紹介

中学生以上の方全般を対象とした、絵描きが開く絵画寺子屋です。

    あなたの目標とペースに沿って、ゆったり・じっくり制作できます。 
 

◆デッサン、油彩・水彩等/伝統絵画からグラフィックまで 絵画全般 

《具体的な活動メニューの例》
  
  
● 『 名画の模写ではじめる油彩入門 』
 ヨーロッパ巨匠たち、例えば近世の作家(フェルメール、ラ・トゥール、
レンブラント・・・)、印象派前後の作家(ミレー、マネ、モネ、ゴッホ、
ルドン・・・)等の作品模写を通して、油彩画技法の基本を実践的に体験
していただきます。
 絵を通した巨匠との心の対話を、初心者の方にぜひお勧めします。


● 『 巨匠に学ぶ 油彩静物画 』
 18世紀フランスの静物画の大家・シャルダンの作品群をテキストに、油彩
表現の基礎となる「古典描法と構成表現」について実践的に学びます。 
  I. シャルダン作品の模写。
  II. 模写した作品を手本に、実際にモティーフを組んで制作。
 
 I.とII.を数点繰り返す制作によって、油彩の様様なテクニックが身につき
ます。(ステップ・アップとしては20世紀前半のセザンヌ(仏)やモランディ(伊)らの作品も扱います。)  ひとまずは初心者から受講可能。



 
● 『 セルフ・テーマによる 実践・絵画演習 』
 静物~人物~風景等あらゆる写実画から、抽象表現までナンデモコイ。
あなた自身の発想による主題とスタイルに応じた、オリジナルの作品づくりの
全過程をお手伝いします。経験者でご自分の制作に煮詰まっていた方に、
ピン・ポイントのアドバイスをいたします。
 

● 『 視覚表現の基礎としての 造形感覚トレーニング 』
 多様な小テーマのえがく・つくる実制作を通して、構成力やデザイン力、色彩
感覚、造形表現全般に必要な多感なセンスと想像力を総合的に鍛えます。
 その経験はジャンルを越えた、さまざまな作品づくりのステップ・アップに役立
つことでしょう。

 
 
● 『~静物と人物~ 表現の基礎としてのデッサン講座 』
 デッサンとは絵画表現の出発点であり、対象との無言の対話。

 すでに油彩等制作をしている方には、その表現力の向上をお手伝いします。そして未経験の方にとっても、くり返し描き、くり返し観察することを通して、周囲の事物についての新鮮な発見と認識が得られることでしょう。
 鉛筆、コンテ、木炭、水彩、クレヨン等の多様な画材の有効な活用法も学べます。
 
 
 
◆オーブン陶芸、紙・木・針金等のクラフト

 




 
 
 
 
【開講時間】〈一回の受講は2時間半の活動、途中喫茶休憩を設けます〉
   予定開講枠   (水)・(木)・(金) PM1:30~4:10
              (水)・(金) PM6:20~9:00
              (土) AM11:00~PM1:40
     · 祝祭日は休講  ・受講日はご都合に合わせ、週ごとに移動可能
     · 指定受講日に欠席の際は、別の開講日に「繰り越し受講」可能

【諸費用】 ・入会金:¥3,000
· お月謝: 月四回受講¥9,500/月三回受講¥7,500/月二回受講¥5,000
· 冬季(11月~3月)は 暖房協力費¥500 ●クラフト活動等で「材料費」実費もあり
※ 画材は基本的にご本人に調達して頂いています(若干の消耗品はお譲りできるもの  
 もあります) 。
 
                       ☆
 



△ 上記の固定開講枠以外の『個人レッスン』『出張レッスン』も適時うけたまわります。
(長期、短期にかかわらずお問い合わせ下さい)
▲ 地域の行事等における『企画もの各種講座』の企画~実施も、随時お引き受けします。
 
― これらの費用等詳細につきましては、お問い合わせ時にお知らせします。